仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

重ね着ファッションの流行が続く理由

重ね着ファッションが流行し始めてからすでに何シーズンか過ぎています。
 
最初のころは、すぐ流行は終わるだろうと思って
あまり買わずにいたのですが、
予想外に長続きしています。
 
その理由を考えてみました。
 
 
 
○ 日本の伝統文化にマッチしている
 
平安時代の貴族女性の服装である十二単
何枚も着物を重ね着し、布地の色彩のコントラストを楽しむものでした。
 
現代の和服も、襦袢の上に着物をはおり、帯を締める重ね着です。
それに加え、帯締め帯揚げ・半エリなどの
小物によるアクセントで全体を引き締めます。
 
今流行りのレッグウォーマーやストールなどの小物を
活かしたファッションは、和装における小物の使い方と
近い感覚であると思います。
 
このように現代の重ね着ファッションは
日本人の持つ文化的特性に元々合うものだといえるのではないでしょうか。
 
 
 
 
○ 不況対策
 
長く続く不景気のため国民の購買意欲が低下し、物が売れなくなっています。
一昔前のように、シーズンごとに新しい服を買うのがおしゃれだ、という風潮が弱くなり
何通りもの着方が出来る服、使い回しのできる服などが増えました。
 
そこで、ファッション業界が知恵を絞った対策の一環が
重ね着ファッションなのではないでしょうか。
 
 
小物は単価が安いので、普通の服に比べれば買いやすい。
いろいろな組みあわせを楽しむことがコンセプトの着こなしなので
色柄をたくさんそろえなければならないので、数が売れる。
 
重ね着なので、一人の人が身につける点数が多くなり
それだけたくさんの物が売れる計算になる。
 
単価の高い大物を売ることはあきらめて
薄利多売作戦に出たのではないでしょうか。
 
 
 
昨今のアパレル業界を見ていると
なりふりかまわなくなったなあと感じることがあります。
以前は頭が高くて、決してセールを行わなかったブランドが
セールするようになったり、
デパートの一斉セールより前倒しでこっそりと
セールを始めてるブランドがあったりなど。