仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

エイベックスさん、ありがとう

全国休校中のサービスということで、

エイベックスが動画サイトを無料公開して

いろんな歌手のライブ等の映像を提供してくれています。

 

家にいる時間を楽しませてもらえて

とてもありがたかったです。

 

 

3月末で終了かなと思っていたら

4月中も続けてくれるらしい。

 

ありがとう~(^○^)

コロナ対策の全国一斉休校についてのニュース

 

 

全国休校が始まって以来、関連のニュースに注目をしていますが

非常に具体的で、問題点を明確に伝える記事を見つけました。

 

以下はネット配信ニュースの転載です。

 

 

 

 

学校の教室を「学童」として使う!? 「学童」も「休校」も理解しているとは思えない安倍総理。答弁で明らかに

3/10(火) 8:33配信

HARBOR BUSINESS Online

日本中を大混乱に陥れた、寝耳に水の一斉休校要請

 2020年2月27日、安倍晋三総理は新型コロナウイルスの感染防止策として日本全国の小中高校の一斉休校を突如として要請。学校や自治体はおろか文科省すらも寝耳に水の状態で総理が休校要請を発表したため、日本中が大混乱に陥った。各自治体によって状況は様々だが、休校が始まった3月2日~6日の一週目を終えただけでも、特に共働き家庭における小学校低学年の子供に関連した問題が続出している。

・学童は学校の教室より狭く、濃厚接触による感染リスクが高まっている恐れがある
・学童を朝から開くため、学童職員は長時間労働となり疲弊している
・学童の新規受付が停止されている場合、普段は学童に通ってない子供は学童を利用できない
・日中に居場所がない子供がいるため、結局、休校したはずの学校で受け入れ始めている
(参照:3月5日 BUSINESS INSIDER「休校対応丸投げ、学童職員の悲鳴「1日11時間勤務、もう限界」。新型ウイルス対応で」)

 この問題について、2020年3月2日の参議院予算委員会立憲民主党福山哲郎議員は、安倍晋三総理と加藤勝信厚労相に質問。本記事では質疑の一部の答弁を信号機で直感的に視覚化していく。具体的には、信号機のように3色(青はOK、黄は注意、赤はダメ)で直感的に視覚化する。(※なお、色表示は配信先では表示されないため、発言段落の後に( )で表記している。色で確認する場合は本体サイトでご確認ください)
質問に対する加藤厚労相安倍総理の回答を集計した結果、下記の円グラフのようになった。

<色別集計・結果>
●加藤厚労相:黄信号36% 青信号59% 灰色4%
安倍総理:赤信号48% 黄信号39% 灰色12%
〈小数点以下を四捨五入しているため、合計は必ずしも100%にはならない〉

 加藤厚労相は青信号が半分を超えている一方、安倍総理は青信号が皆無で質問に全く答えてない。さらに、安倍総理は不要な言葉や意味不明な言葉を意味する灰色(配信先によっては色が出ません))が12%もあり、何を言っているのか理解しづらい場面が度々あった。

 いったいどのような質疑だったのか詳しく見ていきたい。

 なお、質疑の全編はMakabe Takashi 氏のYoutubeチャンネル(本記事で取り上げた場面は動画の20:14~)

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「円卓」    西加奈子   (文藝春秋)

主人公 小学三年生の女の子 こっこ(琴子)の視点で

家庭生活や学校生活を描いています。

 

こっこは非常に個性が強い女の子です。

頑固で自分の意志をはっきり持っています。

現実にいたら、学校では問題児扱いか

または発達障害にカテゴライズされるかもしれないような子です。

 

 

「みんながやってる」ことに価値を感じず

既成概念を疑いもなく受け入れるところはありません。

小学三年生にして、常に自我をしっかりともって

立っているすごい子です。

といっても、やっぱり子供ならではの思い込みもあるところが

かわいらしいです。

 

こっこの家族や級友、先生もさまざまな個性をもっており

その人物像がこっこの視点であざやかに描写されます。

 

 

 

こっこの幼馴染 ぼっさんは吃音のある男子で

こっこはその真似をします。

それはかっこいいと思っているから。

 

そのことについて、こっことぼっさんが話し合う場面では

「差別」について、ステレオタイプではない思考を

もつことができます。

 

 

 

特に印象に残ったのは

こっこの両親に新しい子供ができたことに

対する反応です。

こっこの三つ子の姉たちは無条件に祝福します。

しかし、こっこは喜びを見せません。

彼女の内心には「なぜ子供がうまれることイコール祝福すべきこと」なのか

という疑問があるからです。

 

確かに。

改めて考えると、無条件にそうあるべきなのでしょうか?

 

 

そんなこっこの内心をよそに、三つ子の姉たちは

「でも生まれたら(こっこは弟妹を)かわいがるわよね~」と

なごやかに暮らしています。

 

こっこのどきっとするような発言や思考に

考えさせられますが

暖かい愛情が底流にある

前向きな物語です。

 

gram   鎌倉 アクセサリーショップ  2020 2月

ネットの口コミで人気の

鎌倉 小町通りのアクセサリーショップ gramの情報です。

 

土曜日の昼ごろに行きました。

オーダーリング注文客の行列はひと頃よりは少なくなっていました。

季節の問題かしら。

 

 

ご注意いただきたいのが

店舗の隣に類似店ができていました。

 

低価格のオーダーリングを売りにしているようで

本当に隣りなので(同じ建物)、系列店と思われそうですが

そんなことはないそうです。

 

便乗商法はどの業界でもあることですが

真隣に店をかまえちゃうところが

面の皮が厚い。

 

gramの正規店舗は鎌倉店と青山店の

2店だけです。

ちなみに青山店はお客が少なく静かです。

 

 

 

 

 

 

まあ、並んでる品を見てそちらの店が気にいれば

それで良いのかもしれませんが

「gram」のリングがほしい、ということであれば

気をつけてください。

 

 

 

 

個人的には、gramのあの行列が緩和されるならよいのかも・・

という気もしています。

戦場のような店でいつも追いまくられてる店員さんが気の毒なので。

 

ニセモノはいずれ淘汰されて閉店する

と予想しますが

今後の展開を見守ります。

 

 

`肉筆浮世絵名品展ー歌麿・北斎・応為‘     太田記念美術館(表参道) 

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2月9日まで開催中

 

一般的なイメージの浮世絵は版画ですが

肉筆(普通に描いた絵)もあるのです。

 

いろいろな絵師の作品があります。

 

 

あまり浮世絵展を見たという気がしません。

日本画展という感じ。

 

 

 

印象に残ったのは

葛飾応為の「吉原格子先の図」

展覧会のポスターにもなってる絵です。

 

浮世絵っぽくない絵で

現代イラストみたい。

なぜか「千と千尋の神隠し」を連想するなあ。

 

応為は葛飾北斎の娘で

父娘の作品が並んでいるのがほほえましいです。

 

 

 

 

 

この館にはミュージアムショップやカフェはないのですが

代わりに、てぬぐいショップ かまわぬ があります。

和風小物の店はいろいろあり、こじゃれたてぬぐいを

置いている店も多いですが

ここは老舗だけあって、似たような品でも一味違う感じです。

 

 

「日の名残り」  カズオ・イシグロ  (早川書房)

ノーベル文学賞をとったカズオ・イシグロ氏の作品です。

原題は「THE REMAINS OF THE DAY」

 

感想を一言でいうと

「さすがノーベル賞

 

面白くて読む手を止めたくないほどだったし

良く出来ている作品だと思いました。

 

ノーベル賞というと難しくてつまらないという

イメージもありましたが、

大江健三郎氏かな(^_^;))

そんなことはありませんでした。

 

 

 

舞台は、第一次大戦後のイギリス。

主人公は、イギリス有力貴族の屋敷に長年仕えた執事。

主人はもう亡く、屋敷はアメリカ人男性に買い取られ

新しい主人に仕えているが、戸惑うことも多い。

以前に勤めていた元女中頭の女性との関わりも

ストーリーの柱の一つである。

 

 

作品の見どころはさまざまあります。

 

ちょっとしたミステリー調になっているストーリーを追っていくこと、

古き良きイギリスが失われていく時代の描写、

アメリカと比してのイギリス文化論、

激動の時代の世界情勢・政治の動き、

主人公のほのかなラブロマンス、

主人公の仕事への誇り・敬愛する元主人への複雑な感情

小説としての優れた文章構成

などなど。

 

 

広範囲の読者をひきつけることのできる

幅の広さです。

ある程度、小説・文学に親しんでいる人なら

誰でも楽しめると思います。

 

 

 

私が興味をひかれたのは

新しい主人に対しての主人公の悩みです。

アメリカ人ということでいろいろ勝手の違うことが

あるのですが、

困っているのは雑談です。

主人が(おそらく)ジョークをふってきても

どう返答すべきかがわからない。

 

これはアメリカンジョークとイギリスのユーモアの

質の違いの問題と思います。

私はNHKラジオの外国語講座を聞くことがありますが

英会話講座の講師たちの雑談的対話の内容は

気になることがあって。

答えをもらえたような気がしました。

 

 

読み終わってよかったと思うことは

主人公の前向きさです。

 

彼は自分や旧主人の人生を客観的に分析しています。

後ろ向きに古い時代を回顧して、新しい時代を批判してばかりの

偏屈老人になってもおかしくない状況なのですが

彼はそうはならない。

旧主人とは大きく違う新主人にも

忠実に仕えようと努力します。

 

そこが、この物語の一番素晴らしい部分のように

思います。

 

 

 

 

 

 

 

‘大浮世絵展‘   江戸東京博物館(両国)

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1月19日(日)まで開催

副題は「歌麿写楽北斎、広重、国芳 夢の競演」

 

喜多川歌麿東洲斎写楽葛飾北斎歌川広重歌川国芳という

浮世絵の代表的絵師の作品展です。

 

それぞれの作品を同数にするために

各絵師の代表的なジャンルの代表作を中心に展示しているそうです。

だからイメージ通りの作品を見られることと思います。

 

名画揃いで見ごたえあるんですけど

お客さんが多くて大変でした。

小さい絵なので、目の前に立たないとみられないので。

みなさん、流れながら見てくださーい(>_<)

 

 

好きな浮世絵師は一番=広重、二番=北斎という感じですが

代表作が並んでいるだけに、見たことある絵が多かったので

そちらは流して他の絵師をじっくり見ました。

 

 

国芳

この五人の中では知名度低め、

作品もいまいちメジャーじゃないなあと思ったけど

よく見たらモダンで現代的と言えるかも。

構図とか色彩とか題材とか。

現代のセンスに合うのかもしれないです。

 

 

写楽

普遍的ではない、と思いました。

 

短期間だけ活動した謎の絵師として有名です。

当時の歌舞伎役者の似顔絵を描き、

役者の内面を誇張した独特の表現が名高いです。

 

つまりその役者を知らないと

絵の価値も本当には

理解できないんですよね。

同時代でないと無理。

 

美しくもなく、癒されもせず、

エンターテイメントではないなあ。

 

 

歌麿

今回、もっとも発見がありました。

 

今まで興味がなかったのは

浮世絵の中でも一番俗っぽいジャンルだと思っていたから。

歌麿美人画が有名で

ステレオタイプな女性の絵を描いているだけと思っていました。

しかし、それだけではなかった。

 

一番感銘を受けた絵は「北国五色墨」の「てっぽう」

これは吉原遊郭の遊女たちの似顔絵 五連作なのですが

画期的なのは最高位の花魁だけではなく、最底辺の遊女まで描いたことだそうです。

 

遊郭を描くといえば、最高位のきらびやかな姿がお決まりだった時代に

最底辺の女のすさんだ表情を描いててます。

階級社会で、女性は類型的にしか描かれない江戸時代にすごいです。

 

絵師にそこまでの意識があったかはわかりませんが

身分制度を考えさせる社会的な主題、

もしくは個人の自我という近代的な主題を表現しています。

 

他には「婦女人相十品」「歌撰恋之部」などが個人としての女性の内面を

追求しているシリーズのようです。

 

 

 

見たばかりの作品について、なぜこんなに知ったようなことを述べられるかというと

この館には図書室があり、開催中の展覧会の特集コーナーがあったからなんですね。

無料で利用できます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらは7階の日本料理店のインテリア。

展覧会の図録も置いてあって、よかったです。

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この館の問題点としては

建物の構造が複雑なことです。

 

入り口・チケット売り場が1階と3階にあり、

特別展と平常展は別の階で

移動の導線がわかりにくいこと。

 

初めての人は必ず迷うと思います。