仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

能「石橋」  狂言「井杭」

イメージ 1

イメージ 2

お能を見てきました。鎌倉芸術館にて。
      狂言 「井杭(イグイ)」    能 「石橋(シャッキョウ)」  
 
「井杭」は、透明人間になれる頭巾をかぶった男が、二人の人をからかう話
「石橋」は、派手な装いでの激しい獅子舞が印象的な演目
 
 
三列目のほぼ中央という良い席で、
狂言、能ともに動きの多い演目だったので、珍しく居眠りしないで見られました。
やっぱり素人には派手な演目の方がいいなあ。
 
こんなに近い席は初めてで、舞台の様子が細かくわかりました。
子役の子が声を出すたびに息を大きく吸い込む様子とか。
「石橋」は、舞台の最前列で獅子が見得を切ったり?するので、特にラッキーでした。
 
 
今回は若者(子供)が目につく舞台になりました。
狂言は子役が活躍する演目で、小学生くらいの男の子ががんばっていました。
能は、獅子舞が二人で舞う親子獅子バーションで、子の方は高校生でした。
ちなみに正真正銘の親子獅子でした。
動きが激しいので、息子くんはかなり息が上がっていました。
 
裏方も若者が多いようで、石橋の途中で大道具(獅子が乗る台)を運んできた
人の中にも小学生がいました。
持ち方がグラグラしていて途中で飾りの花が一つ落っこちました。
きっと裏に戻った時、怒られただろうなあ
片づける時は相方の人が変わってたみたいで、支障なかったです
 
 
狂言、能それぞれに人間国宝である方が出演されていました。
しかし、違いの分からない私には豚に真珠
いつもどの方が上手いとか全然わかりません。
みなさんがレベルの高い領域にいらっしゃるからなのでしょう。
その点、子役が出ていると違いがわかりやすかったです。
 
 
 
 
最近は、上演前にお話(見所説明)を行うことが増えているようです。
今日は、「石橋」のシテの観世 銕之丞氏が担当なさっていました。
お話の中で「以前なら、これから役を演じる者が素顔をさらして話をするなんて
とんでもない という考え方がありましたが、最近は変わってきて・・・」
というようなことを言っておられました。
個人的には私も同感です。 舞台の前に役者が解説をするなんていうのは
無粋だと思います。
ただ、世の中の流れとして仕方ないとは思います。
だから、各流派でそれ専門の人を育ててその人にやってもらったらどうかと思うのですが。
役者さんが行うのはイメージを損なうし、実際お話が特にお上手な訳でもないし
トーク上手な能役者なんて 私はイヤです)
 
お話の中で、日本の社会や文化の現状について
やっぱりいろいろ思うことがおありなんだと感じました。