仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

[東電  社員に賠償金返還を要求]     毎日新聞ネット版より

福島原発事故避難>東電 社員に賠償金返還を要求

毎日新聞 1月4日(土)7時2分配信
 ◇ADR和解案を拒否のケースも

 東京電力福島第1原発事故による避難に伴う賠償金を巡り、東電が昨春以降、社員に対し既に支払った1人当たり数百万円から千数百万円の賠償金を、事実上返還するよう求めていることが関係者の証言で分かった。確認されただけで、総額は1億円を超えるとみられる。中には、東電が尊重すると公表している政府の「原子力損害賠償紛争解決センター」(原発ADR)による和解案を、自ら拒否したケースもある。返還請求により、20歳代の若手社員らが次々と退社しており、原発の復旧作業に影響が出かねない対応に批判の声が上がっている。

【東電再建計画】強まる国頼み 問われる改革姿勢

 国の指針は、避難者に(1)精神的損害(月10万円)(2)交通費など自宅への一時立ち入り費用(3)避難先で購入した家電製品--などを賠償すると定める。東電社員も他の被災者と同様、賠償金の支払いを受けてきた。

 しかし、ある男性社員は、2012年秋に賠償を打ち切られた。「立ち入り制限のない区域の賃貸住宅に転居した11年夏の時点で避難は終了したとみなす」というのが理由だ。転居前も賃貸住宅に住んでいたのだから、別の賃貸住宅に引っ越した段階で避難は終了した、という。しかし、社員以外なら引っ越しを伴う以上、賠償は打ち切られない。

 男性社員を驚かせたのは昨春、賠償実務を担う東電の「福島原子力補償相談室」(東京都千代田区)から届いた文書。「控除させていただく調整額について」との表題に続き「(既に)お支払いした金額と、正しく算出した金額が異なっていることが確認された」として、差額が数百万円に達すると記載されていた。東電側は、引っ越し(11年夏)以降に受領した数百万円の差額を「もらい過ぎ」と判断したとみられる。

 男性社員が相談室に電話し「控除」の意味を聞くと「今後の支払いから相殺する」と答えた。賠償を打ち切られ、今後の支払いのない社員にとっては事実上の返還請求だ。男性が「今すぐ返せというのか」と重ねて聞くと「返還方法は決まっていない」と答えた。

 男性社員は13年に原発ADRに申し立て。原発ADRは東電の主張を退け「避難は現在も続いている」とし、賠償金の返還義務を否定したうえで、逆に数百万円の支払いを東電に命じる和解案を示したが、東電は拒否した。

 複数の証言を総合すると、返還請求を受けている社員は少なくとも15人おり、総額は1億円を超す。ある社員は取材に対し「賠償を打ち切られた社員は約100人。その多くが返還請求を受けている」と話した。

 東電は10月、福島県内で執行役ら幹部と社員との意見交換会を開いた。毎日新聞が入手した、その際のやり取りを記録した音声データによると、社員らは「振り込まれた金まで返せということで、皆の怒りが爆発している」と憤った。幹部は「よく調べてみます」と述べたが、その後も対応は変わらないという。【高島博之、小林直】
 
 
 
 


 
福島原発が破綻して
日本が広く放射能汚染されて
オリンピックどころじゃなくなる可能性はけっこうあると思っています。
 
安倍首相もこの現実を認識してれば
秘密保護法成立にいい気になって靖国参拝してる場合じゃない
と思いますが。
 
 
 
追加のニュースを続けます。 
 

<東電>福島原発作業、日当「中抜き」容認…元請けに文書

毎日新聞 1月4日(土)15時0分配信
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福島第1原発労務費増額について東京電力が資材部長名で「取引先各位」に配布した文書
 東京電力が福島第1原子力発電所で働く作業員の賃金を改善するため、工事発注時に計算する人件費の単価(労務費)を1日1万円増やすと発表した後、元請け各社に「(作業員に渡される日当が)1万円増額されることを示すものではない」と説明する文書を配布していたことがわかった。発表の趣旨を事実上変え、元請けや下請けによる人件費の「中抜き」「ピンハネ」を容認する内容で、作業員から反発の声が上がっている。【前谷宏】

【図解】労務費中抜きのイメージ

 ◇割増金「1万円増」発表後

 厳しい作業が続く福島第1原発について東電は、本来の労務費のほか、被ばく線量や作業内容に応じた「割り増し分」を加えて工事を発注。ただ具体的な金額は「今後の契約や入札に影響が出る」と公表せず、作業員らから「元請けや下請けによる中抜きを助長する」と批判が出ていた。

 しかし東電は昨年11月8日に福島第1原発の「緊急安全対策」を発表した際、これまでの労務費割り増し分の金額が「1万円」だったことを明らかにしたうえ、作業員の賃金改善のため翌月発注分の工事からさらに1万円を増額すると発表。配布資料にも「労務費割増分の増額(1万円/日→2万円/日)」と明記した。広瀬直己社長も記者会見で「元請けの皆さんにも(賃金改善を)徹底してくださいとお願いしますし、今回1万円増えることが末端の方(作業員)も分かるので、しっかりフォローしていきたい」と話した。

 ところが、東電は11月29日になって資材部長名の文書を元請け各社に配布。「緊急安全対策のうち、『設計上の労務費割増分の増額』に関するお願いについて」との表題で、「施策の内容が正確に伝わらず、取引先様の現場対応に混乱を招いた」と謝罪。プラス1万円の労務費の増額が「作業員の皆さまの賃金改善を図っていこうとするもの」と改めて説明する一方で「(作業員に支給される)割増額が更に1万円増額されることを示すものではない」と述べた。

 この内容について東電広報部の担当者は毎日新聞の取材に「作業員の賃金は請負各社との雇用契約で決められるもので、発注段階の労務費と実際に作業員に支払われる賃金とは異なることを説明した」と回答。発注段階の割増額を1万円から2万円に増額すると発表したことにも「代表的なモデルケースとして説明した。実際はより少ないこともあり得る」と述べ、実際の割増額は「契約上の話になるので回答は差し控えたい」と明らかにしなかった。11月8日の東電の発表は地元紙に「原発作業員手当を倍増」などと報じられていた。東電の文書について福島第1原発で働くある作業員は「賃金をきちんと増やす方針の会社とそうじゃない会社が出てきており、現場の不公平感が強まっている。東電の文書は作業員の士気の低下を引き起こしかねない」と話している。