仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

三月の歌   ‘小倉百人一首より’

君がため 春の野に出でて 若菜つむ わが衣手に 雪は降りつつ     光孝天皇
 
人はいざ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の香に にほひける        紀貫之
 
長からむ 心も知らず 黒髪の 乱れて今朝は ものをこそ思へ       待賢門院堀河
 
たち別れ いなばの山の 峰に生ふる まつとし聞かば 今帰り来む    中納言行平
 
住の江の 岸による波 よるさへや 夢の通ひ路  人めよくらむ       藤原敏行朝臣
 
名にしおはば 逢坂山の さねかづら 人にしられで くるよしもがな     三条右大臣
 
しのぶれど 色に出でにけり わが恋は ものや思ふと 人の問ふまで    平 兼盛
 
嘆きつつ ひとり寝る夜の 明くる間は いかに久しき ものとかは知る    右大将道綱母
 
忘れじの 行く末までは かたければ 今日を限りの 命ともがな        儀同三司母