仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

7月の歌  ‘小倉百人一首’より

春すぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山    持統天皇
 
夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月やどるらむ    清原深養父
 
風そよぐ ならの小川の 夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりける     従二位家隆
 
契りきな かたみに袖を しぼりつつ 末の松山 波越さじとは        清原元輔
 
わたの原 八十島かけて 漕ぎ出ぬと 人には告げよ 海人の釣舟    参議 篁
 
由良のとを 渡る舟人 かぢをたえ 行くへも知らぬ 恋の道かな     曾根好忠
 
風をいたみ 岩うつ波の おのれのみ くだけてものを 思ふころかな     源 重之
 
滝の音は 絶えて久しく なりぬれど 名こそ流れて なほ聞こえけれ      大納言公任
 
音に聞く 高師の浜の あだ波は かけじや袖の ぬれもこそすれ       祐子内親王紀伊
 
わたの原 漕ぎ出でて見れば ひさかたの 雲居にまがふ 沖つ白波    法性寺入道前関白太政大臣