仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

四月の歌  ‘万葉集より’

春の苑 紅にほふ桃の花 下照る道に 出で立つをとめ        大伴家持
 
もののふの 八十娘子らが 汲み乱ふ 寺井の上の 堅香子の花       大伴家持

春の野の 霞たなびきうら悲し この夕かげに 鶯鳴くも      大伴家持

我がやどの いささ群竹吹く風の 音のかそけき この夕かも      大伴家持

うらうらに 照れる春日にひばり上がり 心悲しも ひとりし思へば     大伴家持

冬こもり 春咲く花を 手折り持ち 千たびの限り 恋ひわたるかも     

春雨に 衣はいたく 通らめや 七日しふらば七日来じとや