『ハンサムな彼女』 吉住渉 [集英社まんが文庫]
私と同世代のりぼんっ娘だった方なら御存知の、昔の少女漫画です。
主人公 萩原未央は高校生で女優。
同い年で映画監督を目指す 熊谷一哉 に映画の主役を申し込まれる・・・。
恋愛ものですが、映画製作のストーリーを主にしている所がおもしろい。
当時読んでた時も、大人っぽいと思っていましたが、
今読んでも楽しめます。
「ハンサムな女性」というのがキーワードで
ディートリッヒなどの実在の名優を登場させている所が本格的です。
主人公は女優という設定なので
ストーリーの中でもイラストやカットでも、いろいろおしゃれなスタイルを
見せてくれるのが楽しいです。
恋愛ものとしても子供だましではなく
未央が一哉に惹かれていく過程がきちんと描かれています。
また、最初は未央からの片思いだったのが
だんだん一哉の方も未央がいないとダメ
になっていく展開も萌えます。
作者 吉住氏は近年は女性誌で連載しています。
少女誌にしては大人(というか冷めている)で
女性誌としては内容に厚味がなくて
中途半端だなと思っていました。
最終5巻に作者のあとがきがあるのですが
ご自分でその辺りを認めておられる記述が興味深かったです。
この方は一橋大卒だそうです。
よしながふみ氏は慶応大卒で。
やっぱり創作業で長年活躍していくためには
知識や教養が必要でしょうね。