「江戸川乱歩」 ［ちくま日本文学全集］

小学校の図書室で

「少年探偵団」シリーズを借りまくったことを思い出します。

久しぶりに読んだら

谷崎潤一郎と共通するものがあるんだなあ

と思いました。

偏った性的嗜好者である所が。

両方ともフェチ物なんですね。

谷崎は文学で

乱歩は娯楽小説という所が違いです。

「心理試験」は明智探偵シリーズですが

今読んでも楽しめる推理小説だと思います。

一番印象に残ったのが「人間椅子」

フェチ物ですが

物理的に可能なネタだけに

全く空想的なものより

ドキドキ感が高い気がします。

最後のオチが効いていて

主人公同様

「やられた～」とがっくり。

エッセイが数編入っています。

探偵小説に対する見解などはおもしろいのですが

作者の生い立ち的な話は要らないなあ。

フェチ物の作者の生い立ちなんて

聞いちゃうと萎えます。

舞台裏は見たくないなあ。