仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

一月の句   ‘与謝蕪村の俳句より’

我門や 松はふた木を 三の朝

古庭に 鶯啼きぬ 日もすがら

腰ぬけの 妻うつくしき 炬燵哉

冬ごもり 燈下に書すと 書かれたり

冬ごもり 妻にも子に かくれん坊

易水に 葱流るる 寒さ哉

町はづれ いでや頭巾は 小風呂敷

埋火や 物そこなはぬ 比丘比丘尼

埋火や 我かくれ家も 雪の中

ろうそくの 涙氷るや 夜の鶴

雪に来よと いふ人住むや よしの山

文机の 肘も氷の ひびきかな

水仙や 寒き都の ここかしこ

たき火して 鬼こもるらし 夜の雪