仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

四月の句   ‘与謝蕪村の俳句より’

たんぼぼ花咲り 三々五々 五々は黄に

花の春 誰ぞやさくらの 春と呼ぶ

我が宿の うぐひす聞む 野に出て

鶯の啼くや 小さき 口明いて

春風や 堤長うして 家遠し

春草路 三叉に 小径あり 我を迎ふ

春の夜や 宵あけぼのの 其の中に

よき人を 宿す小家や おぼろ月

海棠や 白粉に紅を あやまてる

木の下が 蹄のかぜや 散るさくら

春雨や もの書ぬ身の あはれなる

遅き日の つもりて遠き 昔哉

ゆく春や おもたき琵琶の 抱き心