仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

十二月の句  ‘与謝蕪村の俳句より‘

鍋さげて 淀の小橋を 雪の人

木枯しに あぎとふかるるや 鉤の魚

居眠りて 我にかくれん 冬ごもり

暮れまだき 星のかかやく かれの哉

こがらしや 鐘に小石を 吹き当てる

霜あれて 韮を刈り取る 翁かな

松明ふりて 舟橋わたる 夜の霜

故郷に 一夜は更くる ふとんかな

水仙や 寒き都の ここかしこ

乾酒の 骨にひびくや 五夜のかね

埋火や ありとは見えて 母の側

たたずみて 女ささやく 師走かな

ゆく年の 瀬田を廻るや 金飛脚