仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

‘モネそれからの100年‘展   横浜美術館(みなとみらい)


9月24日まで開催の展覧会です。
モネの作品25点と、モネの影響を受けた作品65点という構成です。


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「一応おさえとこう」というくらいの気持ちで行ったのですが
予想以上に良い展覧会でした。

印象派は好きなので、モネの作品は何度も見たことがありますが
初めてモネが「わかった」気がしました。

印象派についての説明文は、今まで目にしていましたが
ちゃんと理解していなかったことに気づきました



モネ以外の作品としては
技法が似ているもの、モネの絵画をオマージュしたものがありますが
それぞれモネの作品のエッセンスを取り出して、別の作品として表現しているものなので
比較して見ると、モネの特徴がとてもわかりやすく理解できるのです。

絵画だけではなく版画、写真、映像も展示されています。
特に写真、映像は、モネが表現したいものはこれだったのかと
リアルにつかむことができました。




それぞれの作品の説明パネルは一般向けのものと別に
子供向けのものがありました。
「鑑賞のポイント」が示してあるのですが
わかりやすく、しかし子供だましではない(本質的な視点)
大人にもためになる内容でした。


モネ以降から現代までの作家、
そして油絵に限らない絵画、イラスト、写真、映像など
多岐にわたる作品が展示されています。
時代やジャンルにまたがっての芸術の関連性を感じ取ることができます。



個人的に収穫だったことは、抽象絵画への興味が広がったことです。
私の好みは基本的に古典的、具象的な絵画で
現代の抽象アートは苦手です。
「何」かわからない作品はどうも興味がもてなくて。

今回は抽象的なアートもたくさんありましたが
「モネが表現したかったこと」がこちらの作品になりました的な紹介だったので
なるほどと腑に落ちました。

モネの絵画も具象的ではあるけど、写実的ではないんですよね。
会場に展示されていたモネの言葉
「自分と対象の間にあるものを表現したい」
対象そのものを描くことが狙いではないということ。


私は写実に近い絵が好きな割には
写実そのものの写真には興味がないんです。
その点をつきつめれば抽象アートへの
理解が広がるのかもしれません。




印象派、モネがお好きな方にはもちろん、
絵画に興味を持ち始めたという方、
夏休みのお子さんの勉強にという親御さんに
お勧めしたい会です。




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                        上がモネ、下は平松礼二
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モネといえば、こういうイメージかな
 
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                             中西夏之
                       抽象アートですが、モネへのオマージュ