仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

‘顔真卿ー王羲之を超えた名筆ー‘展   東京国立博物館(上野)


今月24日まで開催の特別展です。
中国の書に興味のある方は必見です。

もう開催終了までまもないのですが。

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顔真卿は中国 唐時代の書家で
中国の歴代著名書家の中でも1、2を争うような人物です。


私の一番好きな書家です。

「書は人なり」という言葉がぴったりの
おおらかで風格ある書風が大好きです。

名家の出で、武人として活躍しますが
非業の死を遂げます。
その人生がまたかっこいいのです。

孔子の弟子の子孫という説明があったのですが
顔回のことなのかしら!?


特徴的な楷書は
現在メジャーなフォントである明朝体のもとになっているんだそうです。

今回、発見したのは行書の魅力。
顔真卿と言えば楷書というイメージですが
行書もよかったです。
色気を感じる雰囲気がまたちがった魅力です。




展示作品は顔真卿のものが何割かですが
その他も充実していました。
初唐の三大家の代表作や
その他のメジャーな書家の作品も並んでいました。

日本の書家も、空海小野道風など
メジャーどころが揃えられていました。


唐・平安時代の日中の代表的書家が網羅されているような
ラインナップです。

顔真卿ファンの方でなくても
楽しめる内容と思います。




とーはくの企画運営力の高さを、今回も感じました。
作品の内容はもちろん、展示や説明の方法もすばらしいです。

各作品の題名パネルに、キャッチコピーがついているものがありましたが
ウィットが効いていて、鑑賞のポイントがわかってよかったです。

目玉の顔真卿 「祭姪文稿」はいつも行列しているようですが
展示室は並んでいる間もなるべく退屈させないような工夫がこらされていたし
係員の案内に仕方も効率的でした。
やるな、とーはく。
















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キャラクターを使って、広い層の興味をひく演出もありました。


でも、近くで見てた小学生男子のつぶやきがツボ。
「上手い字をたくさん見ててもあきる」