仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

#書道

‘歴史に名を遺した日本人の書‘展   書道博物館(鶯谷)

6月16日まで開催中です。 歴史上著名な人物の書展です。 古くは聖武天皇から、近くは明治の文豪・元勲まで 過去に思いをはせながら眺めました。 印象に残ったのは、松平定信の書です。 江戸幕府の老中で、寛政の改革で有名です。 経済引き締め政策をしき…

‘顔真卿ー王羲之を超えた名筆ー‘展   東京国立博物館(上野)

今月24日まで開催の特別展です。 中国の書に興味のある方は必見です。 もう開催終了までまもないのですが。 顔真卿は中国 唐時代の書家で 中国の歴代著名書家の中でも1、2を争うような人物です。 私の一番好きな書家です。 「書は人なり」という言葉がぴ…

‘禅僧の交流 墨跡と水墨画を楽しむ‘   根津美術館(青山)

10月8日まで開催中。 中世、日本・中国間で交流を持った禅僧たちの書画の展覧会です。 書作品の中でも、禅僧の書は一般の書家とは価値が異なるし、 水墨画も画題がある程度限定されるし 興味をもつ方が限られる展覧会かもしれません。 次回の展覧会が 「…

‘心のふるさと 良寛‘展   永青文庫(東京・目白)

永青文庫は 熊本藩 細川公の収蔵品を納めた館です。 こじんまりとしていますが 緑の多い庭の中に明治レトロな建物が建っていて 落ち着く雰囲気です。 今週11日(水)まで開催の良寛展には ぴったりの館だと思いました。 都会の大きな美術館は良寛さんには…

‘近衛信尹と三藐院流の書’ 東京国立博物館 特集    (上野)

とーはくの常設展(総合文化展)の特集室で10月9日まで開催中 近衛信尹は「寛永の三筆」に数えられる能書家 関白になるような高位の貴族でありながら ユニークな人物です。 和の書(かな)は女性的で繊細なものですが この人の書は豪快で男性的で好きです…

‘あの人、こんな字!ー歴史上の人物たち-’展  書道博物館(鶯谷)

9月18日まで開催中 歴史に名前が残る人物の書展(日本編)です。 (22日からは中国編) 古くは聖武天皇、光明皇后からはじまり 空海、嵯峨天皇など平安のお歴々。 良寛さんもいます。 書に興味がなくても歴史好きな方なら 楽しめると思うのが、 信長、…

「書を楽しもう」    魚住和晃     [岩波ジュニア新書]

初心者向けの書道入門。 鑑賞、自分で書く、両面からアプローチしています。 中国・日本の書道の歴史の概括、 「筆力」とは、 石に刻んだ書、 歴史的人物の書など 各方面から書の魅力を語っています。 章として取り上げられているのは 王羲之と良寛。 中国と…

‘顔真卿と唐時代の書’     書道博物館(東京・鶯谷)

ここの表示札はみな(多分)直筆の書で さすがです。 私の一番好きな顔真卿(がんしんけい)の書展ということで 駆けつけました。 やっぱり好きです 骨太で男性的で、 かつおおらかな所が。 でも、職務上の気合い入れて書いた時は 謹厳そうな楷書で その落差…

‘手紙’ 天理ギャラリー 第155回展   神田・東京天理ビル

平安~明治の著名人の手紙を集めた展覧会です。 6月14日まで。 なんと無料です。 代わりに布教されたらどうしようかと思ったけど そんなことは全然なかったです。 計29人分の書簡が展示されています。 藤沢定家、伊達政宗、松尾芭蕉、本居宣長、良寛、…

‘和様の書’展    東京国立博物館(上野)

和様=日本風の古典 書作品の展覧会です。 国宝級の書がたくさん並んで、うきうきです。 最初に好きになったのは中国の書ですが だんだん日本の仮名文字にも心惹かれてきました。 全然、読めませんけど 読もうとしない、が和様の書を好きになるコツかも(笑…

‘書聖 王羲之’展  東京国立博物館(上野)

書聖 王羲之の偉大さを実感できないのが課題なので 勉強してきました。 ちょっとは感じられるようになったかな。 とにかくこれほどの扱いをされるというのはすごい。 一番有名な蘭亭序の部屋は 数ある複製がたくさん並んでいました。 みんな「永和九年~」…

「私の好きな書」  大東文化大学書道研究所  [二玄社]

この本が最初に発行されたのは昭和40年代 書道教育に力を入れている大東文化大学の書道文化センターが 発行している書道誌「大東書道」の 連載記事「私の好きな古碑・名跡」をまとめたものです。 数年前、新タイトル・新装丁で再刊されました。 昭和の名…

「平安かなの美」  村上翠亭・高城弘一 [二玄社]

http://www.nigensha.co.jp/shodo/bkimg/001837_l.jpg 二玄社ホームページの解説より あらゆる角度から平安古筆が学べる理想のハンドブック。学書に最適な名品を精選、書風ごとに系統立てて分類整理し、図版はできる限り原寸で掲載(カラー多数)。行き届い…

十二月の言葉

こういん やのごとし 【大意】 禅堂の時を告げる木板に「生死は大事なり。無常は迅速、 光陰矢の如し、時人を待たず」と説き、時間の大切さを修行 者に戒める。時間ほど大きな働きをするものはあるまい。早い一日、無駄なく有効に使ってこそ充実した生活があ…

十一月の言葉

諸悪莫作 衆善奉行 しょあくまくさ しゅぜんぶぎょう 【大意】 「悪いことはするな、善いことをせよ」実行することは容易ではない。 一切の煩悩妄想を打ち払い、心が清浄でさえあれば、行いは自然と 正しくなるはずだが「自浄其意」よりほかなし。これこそが…

十月の言葉

水急不流月 水 急なれど 月を流さず 【大意】 急流に映る月影は頑として流されない。 あわただしい日常生活の中で、この月に 変わらぬ真理を大事に抱き続けたい。 「動中の静」たるゆえんだ。

九月の言葉

明窓下 古教照心 めいそうか こきょう しょうしん 【大意】 窓に差し込む月明かりの中、心月弧円の 情景限りなし。 机を前に端座し、先哲の教えに自らの心を 磨き抜く。

「図説 アジア文字入門」  河出書房新社

アラビア文字が見たくて手に取りました。 その他、インド系文字、漢字系文字、ラテン文字の章があります。 この模様みたいなのが文字なのです。 五十音表にあたるもの アラビアでは書道が発達して 能書家は尊敬されるそうです。 親近感わくなあ といっても日…

‘東洋の白いやきもの/仙崖’展   出光美術館(有楽町)

中国と、加えて朝鮮・日本の白磁が展示されています。 やっぱり朝鮮の焼き物が好きですね、癒し系で。 中国の物と大きく形が違うわけではないのですが ラインが違うというか。 美術品と民芸品の違いっぽいかな。 併設して仙崖の書画が展示されていました。 …

‘国宝 古今和歌集序と日本の書’ 大倉集古館

ホテルオークラ東京にある小さな美術館です。 古今和歌集の仮名序(巻子本) 藤原定実の書 を見てきました。 古典の書はバラバラになっているものが多くて 完全にそろっているものを見ると感激です。 古今和歌集は平安貴族の必須の教養で、名歌が多いですが…

書道博物館   東京 根岸

台東区立書道博物館です。最寄り駅はJR鶯谷 元々は、画家・書家 中村不折氏が作った博物館で、氏のコレクションを展示しています。 個人でこれだけの施設を作っちゃうなんてすごい。 中村不折という人物は知らなかったのですが、 実はいろいろ活躍していた方…

八月のことば

無寒暑 むかんじょ 【大意】 寒い時には寒に徹し、暑い時には 暑に徹することにより、寒暑を超越し 自らの克服を計る禅僧の境地 節電の夏のキャッチフレーズに出来そうな言葉ですね

七月のことば

打成一片 だじょういっぺん (下の絵は達磨図) 【大意】 鉄は熱いうちに叩けといわれる。多くの 信望を寄せた先哲、祖師方が妙光を放ち、 高僧になられた艱難辛苦の歩みは 筆舌に尽くしがたい。

六月のことば

坐久成労 ざきゅうじょうろう 【大意】 仏法の根本義。禅の真髄は座禅三昧。 「ア、やれやれくたびれた」と言いつつも放つ 凄まじい禅匠の姿には寄りつけない。 禅宗カレンダーより

五月の言葉

一撃忘所置 いちげき しょちを ぼうず 【大意】 ほうきで掃いた石が竹に当たったその音で 瞬間一切の執着妄想を忘れ去り、大悟した。 禅匠の心境を述べた一句

四月のことば

えいせきはんしん 【大意】 南禅寺を創建された南院国師は自ら土を運び、 石をひき、慈悲心を実践。搬心とはその慈悲を 多くの人々に伝えていくことだ。陰徳にまさるものは ない。 『南院録』

三月のことば

けいばい いちだ かんばし 【大意】 春なお浅き山間に咲き出た一枝の梅花。 一輪の香りは天地一杯に広がり、ある時は極微の 一点に透徹して不自由なし。比較を越えてのびのびと した世界を感得したい。 「禅」っぽくない、プリティな書です。 春を知らせる花…

二月のことば

山静如太古 やま しずかなる こと たいこの ごとし 日常の生活は時間に追われる毎日であるが、一人山中に分け入れば、 そこには太古のままの静寂があたりを支配しており、ゆったりとした時間が 経過している。時流の中にあって、時に時流を超えた自然に帰る…

「石飛流 いきいき毛筆力ノート」  石飛博光  [小学館]

きわめて実用的な、筆ペン用の書道入門書。 筆で書く書道は趣味として楽しいのですが 生活の中で実用的に筆文字を書くといえば、筆ペンですよね。 書道の大筆、小筆そして筆ペンはそれぞれ違うものなので どれかを練習すれば他のも同時に上達する訳ではあり…

一月の言葉

枯木龍吟(こぼくりゅうぎん) 枯れ木に吹き当たって鳴る風の音にも 静中の動がある。龍吟を活動とみて死中の活。 人生、窮地に出会うとも何事も死ぬ気で頑張れば 活き輝く。窮すれば変じ、変ずれば通ず」である。 今年はこのカレンダーです。 「日本の心 ‘…