一つのメルヘン 中原中也 秋の夜は、はるかの彼方に、 小石ばかりの、河原があって、 それに陽は、さらさらと さらさらと射しているのでありました。 陽といっても、まるで硅石か何かのようで、 非常な個体の粉末のようで、 さればこそ、さらさらと かすかな…
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