‘もてなす悦び展’ 三菱一号館美術館
明治のころの「ジャポニズム」の影響を受けた欧米の
茶器やグラス、花瓶などのテーブル回りの什器を
集めた展覧会です。
ティファニー社、ミントン社、ラリック、ガレなど著名な制作元の
製品が並んでいました。
感想は、おもしろかった(=笑えた)です。
美術館の展示を笑いながら見ることは、なかなか無いのですが
たとえるなら、浅草の土産物屋に並んでる外国人向けのキッチュな土産物を
見ているようなオカシさです。
もちろん品質が段違いに高いことはわかるのですが
系統的には同じ気がします。
日本の工芸品を模倣しているのはわかるけど
何かが違う、というものが多かったです。
柄の配置のバランスが違うとか、日本人はこんな配色はしないとか。
いかにも高級そうな壺の図案に、日本人の庶民のいたって日常の姿が描かれているとか
笑えます。
でも、日本人が取り入れた欧米の事物も
現地の人から見たらそんなものなのでしょうね。
未だにそうだったら恥ずかしいなあ。
「日本の芸術が欧米に影響を与えた!」 というコンセプトの会なので
国粋主義的感情は満足させられますね。
東京丸の内のレトロなビルの中の美術館です。
建物の間の広い中庭は緑が多くて、都会の中のオアシスって感じでした。