仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

「小暮写真館」  宮部みゆき

宮部作品にあるいくつかのジャンルをブレンドしたような話。
少年物+超常現象物+ミステリー+社会派
 
 
主人公は高校生男子
彼には愛くるしい小学生の弟がいます。
この辺が少年物。
 
ストーリーは心霊写真を軸に進んでいきます。
主人公が行きがかりから、心霊写真の調査の依頼を受け
調べていくというミステリー仕立て。
心霊写真の正体は、念写だったり、生き霊?だったり
コンピューター加工だったり、いろいろでした。
やっぱり宮部氏は、超常現象がお好きなんですね。
超能力物とか書いてますから。
 
児童虐待不登校がでてくるあたりが社会派です。
 
 
 
 
最近、読んだことのない作家を読もうと心がけていて
ハズレにあたることも多いのですが、
さすが宮部作品は骨太のちゃんとした小説という感の
文章でほっとします。
 
 
 
読後感は一口には言えない感じです。
ラストが、主人公とヒロイン?がトラウマを乗り越えた結果の別れ
であるというのがすっきりしないというか・・。
ハッピーエンドというべきか否か。
すっきりさっぱりしないラストがかえって
現実的でリアルというべきなのでしょうか。
 
また時間がたったら読んでみて
改めて考えてみたいですね。