‘アラブ・エクスプレス展’ 森美術館(六本木ヒルズ)
非常に有意義な展覧会でしたが、標題が適切でないと思います。
「アラブ美術の今を知る」ではなく、「アラブの今を知る」でした。
美術展というより、国際社会への抗議、デモンストレーションのための作品展といった印象です。
内戦などの不安定な社会状況にずっと置かれている地域の人ならば、のんびり癒し系の
アートなんか作ってられないですよね。
戦場カメラマンの報告写真展を見に行くくらいの気構えで行った方がいいと思います。
作品の内容も形式も、重く刺激の強いものばかりで、
かなり精神的に消耗しました。
子ども同伴もお勧めしません。幼児が見たら夜泣きしそう。
真面目な顔で議会に参加しつつ、内心は不謹慎な
お偉いさんを風刺した絵
これも何かの風刺
美術館を出ると、いかにも東京的な景色を
ぐるりと眺められる展望スペース。
パノラマビューを眺めつつ、飲めるこじゃれたバーなんかもあります。
このようなロケーションで、あのような展覧会を行うっていうのも
一種の風刺かな?