仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

「蒼い描点」  松本清張  [新潮文庫]

箱根が舞台の長編ミステリー
 
清張氏には数少ない甘めの作風で、女性にお勧め。
どこが甘めかというと、探偵役の男女二人のロマンスが
謎解きといっしょに進行していく所。
 
 
主人公は、若い女性編集者。
女性作家の原稿取りに行った箱根の温泉で
知人が変死します。
 そこから新たな謎が発生し、同僚とともに
探索していきます。
 
主人公の女の子のまっすぐなキャラが好感もてます。
母親を「お母様」って呼ぶ辺りが時代です。
 
 
 
ロマンス進行といっても昭和のお話しなので
じつに牧歌的。
彼と初めて手が触れ合った時に結婚を意識する、
みたいな感じで、心が洗われます。
昔っていいな~
 
でも、ラストの謎解きでの犯人の独白を読むと
昔の女性って悲しいな~と思います
 
どんな時代でも良い所悪い所、あるものですよね。
 
 
謎にからんでいて途中で自殺してしまう女性作家も
なかなかキャラ立ってます。
 
ドラマにしたらおもしろそうだけど
時代的に無理かな~