夏樹静子
女性推理小説家として高名で、数々の作品を手がけています。
女性ならではの細やかな心理描写が味わい深いです。
もちろんミステリーとしてもしっかりとした構成で、謎解きを楽しめます。
「そして誰かいなくなった」「Wの悲劇」など
海外ミステリーの名作を元にした作品もあり、
ミステリーマニアには楽しめると思います。
○「そして誰かいなくなった」
日本を舞台に、クリスティの原作とほぼ同じ展開でストーリーは
進んでいきます。
でも最期にどんでん返しが待っています。
有名作品を使ったという事自体が謎解きの鍵になっていて
おもしろかったです。
○「訃報は午後二時に届く」
死んだはずの主人公が最期に生き返ります。
その謎解きにはあっと驚きます。
○「弁護士 朝吹理矢子」シリーズ
短編集で読みやすいです。
法律知識がからんでくるのが興味深い。
師匠弁護士への秘めた想いを捨てられない理矢子に
「おっさんなんだからいい加減諦めて、若い男性に目を向けようよ」
とついつっこみを入れてしまいます。