「生きる悪知恵」 西原理恵子 [文春新書]
漫画家 西原理恵子さんのお悩み相談室。
副題は「正しくないけど役に立つ60のヒント」
副題の通り、清く正しくないけど現実的な回答を下さってます
「はじめに」より
生きるって、みっともないことだし、みっともなくていい。あの手この手で、どうにかして生き残った者が勝ち。
そのためには、ついていいウソがある。・・・・・・・・・・・・
いろんな事情があるんでしょうけど、なんでそんなに生真面目にやってるのかなって感じることもある。
この本では、そういう生真面目に悩んでる人たちに、私なりのアドバイスをしてみました。・・それが正しいか
どうかはわからないけど、正しいだけでは生きていけないこともあります。
「人生相談」の回答者って、著名人=立派な人がなるものですが
立派な人生を歩んできたがゆえに、ごく普通の人々の状況や気持ちが理解できなかったり
するのかも。
‘模範的’ではない人生を送ってきたサイバラ氏の快刀乱麻な回答が痛快です。
第1章【仕事編】 商いは小さなことからコツコツと
第2章【家庭編】 近くて遠くて好きで嫌いで
第3章【男と女編】ヤリたいときがヤレるとき
第4章【性格編】 直すより慣れろ
第5章【トラブル編】上手なウソは人生の通行手形
計60人の質問者のお悩み相談に回答しています。
いつものサイバラ節は健在ですが、
内容はいたって真面目で実践的で、役に立つと思います。
質問の選び方もバラエティに富んでいて
誰の人生にもありえそうなものが多いです。
相談者に寄り添って温かく回答しているものもあれば
スパっとぶったぎっているものもあります。
その辺りの線の引き方に、私は実にうなずけました。
やっぱり価値観が近いんだな~。
ぶったぎり系の回答は
・「いつまでたっても親と仲良くできません。」→親子仲良くなくてヨシ
・「震災や原発のことを考えると無力感で落ち込みます。」→甘えるな、自分で調べろ、自分で決めろ
・「夫が浮気しているようです。追求するか見て見ぬふりをするべきか迷っています。」
→携帯を勝手に見たアンタが悪い。
ショート漫画家 伊藤里佐さん(夫は吉田戦車氏)
西原さんの知人の作家・漫画家さんからの質問コーナーもあって
ちょっとお得な気分