‘曜変・油滴天目 茶道具名品展’ [静嘉堂文庫美術館]
三菱財閥コレクションの美術館です。
茶碗 曜変天目をみるために行ってきました。
世界に三つしかない曜変天目は是非見たいですから。
曜変天目 茶碗
油滴天目 茶碗
お目当てのお茶碗二つはやっぱり素晴らしかったです。
でも全体としてはがっかりでした。
美術館としての質の問題です。
門から建物まで数分林道を歩きます。
ただの雑木林って感じで、そこから雰囲気の悪さが感じられました。
庭園もあるようでしたが、全然見たくなりませんでした。
肝腎の展示ですが
品物をただ並べて説明書きを掲示してあるだけ
という印象です。
茶道具を常設しているような美術館ならば
一角に茶室風の展示室を設けたり、
ケース内の品も、袱紗やお盆の上に置くなど工夫して飾ってあったりと
館全体から茶道の雰囲気を楽しむことができます。
ところが、この館は
まず展示室が狭いせいか、ただ並べてあるだけ。
展示ケースの下敷きの布地が合わないのか
品物の良さがイマイチ伝わってこない。
(今まで見た美術館はちゃんと品物が引き立つケースに
納めていたのだ、と今日気づきました。)
そして、「展示ケースに使われている素材は○○社の製作です」
というパネルが掲示してあった所で
私的にアウトでした。
客観的には、展示品は質量ともに悪くないのだと思うのですが
気分が盛り下がっちゃって味わえませんでした。
美術館に行くのは
芸術や美を満喫できたという充実感が欲しいからなので
それがないようじゃダメですね。
三井美術館にも
創業者や美術館創設の経緯を展示したスペースはあるのですが
今日ほど嫌味に感じたことはないのは
全体の趣味の問題なんでしょうね。