仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

「アンの想い出の日々  上・下」  モンゴメリ    [新潮文庫]

10代の愛読書ナンバー1は、「赤毛のアン」シリーズ
というアンフリークの私ですが、
シリーズ11作が出版されていたことは知りませんでした。
 
10巻「アンの娘リラ」で終わりかと思っていました。
 第一次世界大戦が勃発から終戦までの話で
アンの三人の息子が出征し、一人は戦死するという
第一作からは考えられないシビアなストーリーです。
 
 
 
11作は、短編集で、10巻以降(終戦後)の物語です。
作品ごとに登場人物は違っていて、アン一家はちらっとしか出てきません。
 
それでもアンフリークのみなさんなら
楽しめるのではないでしょうか。
アンの孫が生まれたりしていますし。
 
何話かごとに幕間のように入るのが
アンまたは戦死した息子ウォルターの詩と、それに続く家族の会話です。
作者モンゴメリーのこだわりを感じさせる部分です。
 
 
 
 
 
ですが、アンシリーズを知らない方でも
楽しめる本だと思います。
旧シリーズにも短編集はあって
アンが出てこない作品もありましたが
楽しめました。
 
モンゴメリは人間を描ける作家なんだ
と改めて感じました。
 
10代でこのシリーズにはまったのは
単に少女的な感傷だけではなかったのだとわかりました。
 
 
結婚にまつわる話がいくつかあります。
婚活ブーム?の今、読むと
味わい深いですね。
 
 
 
 
 
訳者の村岡美枝さんは
「アン」翻訳第一人者の村岡花子さんの
お孫さんだそうです。
 
今、NHKの朝ドラマでやってますね。