‘手紙’ 天理ギャラリー 第155回展 神田・東京天理ビル
平安~明治の著名人の手紙を集めた展覧会です。
6月14日まで。
なんと無料です。
代わりに布教されたらどうしようかと思ったけど
そんなことは全然なかったです。
計29人分の書簡が展示されています。
谷崎潤一郎などなど
そうそうたるメンバーです。
書家の展覧会ではないので
書の名品を見るというより
歴史上の人物に親しめるという企画です。
「書は人なり」という言葉を連想しました。
女性はいかにも女性的で繊細な手跡、
政治家は豪快な字、
文学者は神経質そう。
私の好みは、豪快で骨太な西郷隆盛。
書として価値が高いのは良寛さんかな。
森鴎外が能筆家であることを知りました。
大変ご立派な手跡です。
さすが国家の重要人物。
対照的なのは夏目漱石。
クセ字で、手紙の内容も
「自分は忙しくて大学の雑用なんか引き受けてられるか」
という愚痴。
国家どころか、自分の職場に奉仕しようという気もないという(笑)
後花園天皇の書簡
本物のレイアウトもこの通りで
不揃いに書いている所がおもしろい。
藤原定家から藤原公経に宛てた書簡
でも返事も書き込んであるんです。
もらった手紙の余白に、返信(=「勘返」という)を書き込んで
返送したんだそうです。
メールの返信みたいですね。
手紙の内容は
国家の大事に関わるものから
家族間の親書、ラブレター、無心の手紙まであって
偉人の人となりに触れられたようで
楽しかったです。