仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

五月の句    ‘松尾芭蕉の俳句より’

くたびれて 宿かるころや 藤の花

独あま 藁屋すげなし 白つゝじ

行春や 鳥啼き魚の 目は泪

入かゝる 日も程々に 春のくれ

一つぬひで 後ろに負ひぬ 衣がへ

躑躅 染る涙や ほとゝき朱

しばしまも まつやほとゝぎす 千年

若葉して 御めの雫 ぬぐはゞや

あらたうと 青葉若葉の 日の光

目にかゝる 時やことさら 五月富士

笈も太刀も 五月にかざれ 紙幟

あやめ草 足に結ばん 草鞋の緒

杜若 語るも旅の ひとつ哉