仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

「宮沢賢治」   〔ちくま日本文学全集文庫」

「星の王子様」に似ているところがあると思います。
児童文学と思われているけれど
実は風刺的で、むしろ大人向けの内容といえる所が。

だから実は癒し系ではないんですよね。
社会的に虐げられている立場の人(動物)が
けなげにがんばる話が多い。
プロレタリア文学と呼ぶべき?



何を風刺(比喩)しているのか
よくわからない話もありました。
風の又三郎」とか。




今回、一番印象に残ったのは
「猫の事務所」

数匹の猫が働いている事務所で
身体的特徴により一匹を差別して
みんなでねちねちいじめるということをしていたら
突然、上位のライオン紳士が入ってきて事務所を閉鎖させてしまう
という話。

身につまされる気がしてスカッとしました。
それぞれのキャラクターに何を投影しているのかは
自分でもはっきりしませんが。





「THE 癒し系」というなら
  「やまなし」
宮崎駿アニメにおける「となりのトトロ」というか。

小学校の国語の教科書で誰もが読んだと思います。

タイトルは忘れてても
クラムボンはかぷかぷ笑ったよ」のくだりを聞けば
思い出すのではないでしょうか。