仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

‘北斎 冨嶽三十六景’ 展 ①    MOA美術館(熱海)

葛飾北斎の冨嶽三十六景が全て見られます。

富士山シリーズといっても、富士山が主役とは限りません。
どどんと富士山を描いている絵もあるけれど
探さないとどれが富士山かわからない絵もあって、そこがおもしろい。
地域的には関東~東海にわたっています。

北斎は、前衛的な画家だったんだなあと思いました。
計算された視覚的効果を狙った構図だったり、西洋画の技術を取り入れたり。

説明書きを読みながら鑑賞した方が
そのあたりの良さがよくわかりそうです。


私は浮世絵では広重が好きです。
ちょうど東海道五十三次が何枚か展示されていて
叙情的な魅力ではやっぱり広重だなと思いました。
世界的に魅力を認められやすいのは北斎かも。(テクニカルだから)





以前からMOA美術館は一度行ってみたいと思っていた館ですが
感想は「疲れる。」

建物がとても凝った作りです。
山の上に建っているせいか、入り口から延々と薄暗いエスカレーターを乗り継いで
展示室にたどり着きました。
閉所恐怖症傾向のある私にはストレスで。



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展示室まえのロビーは、一面ガラス張りの窓から山下の海が広がっています。
この景色も観賞物の一つといえましょう。
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さて、展示室ですが
二階に渡って何部屋かを回っていきます。
これはよくあることだけど
動線が悪くて、回りにくい。
どこへ向かえばいいのか悩むことで
鑑賞への集中力がとぎれてしまいます。

館内の各所には案内人がいて
教えてくれますが。(きっと職員の方も苦労しているのでしょうね)



そして、説明表示が少ない!わかりずらい。
いったい自分が何を見ているのかわからなくなります。

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こちらはこの館の目玉の一つ。
小部屋に一つだけおかれています。

説明書き、これだけ。
「これが何なの?」という気持ちになりました。





見終わって帰ろうと思い、館の人に帰り道を聞きました。
方向音痴の私でも、美術館内で帰り道がわからなくなったのは初めてです。
山中の建物で、各階に出入り口があったりするせいで
ここが何階なのかもわからなくなります。
それなのに、案内表示も少ないし。


展示作品に価値はあったと思いますが
帰宅後の感想としては
「あ~、疲れた」





ホームページを見ると、
設立者や運営者には高い志があるようなのですが
それが実際の運営面に活かされてなくて
利用者に伝わっていないのでは?

現場で働いている方々が
その狭間でお困りのような気がします。
お疲れ様です。