仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

「最高のオバハン 中島ハルコの恋愛相談室」  林真理子(文春文庫)

シリーズ短編小説

女社長 中島ハルコ 52歳 バツ2 が、痛快に世の女性の悩みを斬る!
といった筋立てです。

モデルは実在の人物で
林氏のエッセイを読んでいる人ならわかると思います。

ハルコは濃いキャラで、超マイペースで自分勝手だけど
なぜか憎めないといった人物。

狂言回し役は 菊池いづみ 38歳 フードライター。
第一話は二人がパリのホテルで知り合うところからはじまります。


一話ごとに悩み相談する女性は変わります。
不倫に悩むアラサー、結婚に悩む東大卒のアラサー、遅い結婚に反対する両親に悩む40歳、
定年後の夫をもてあます主婦などなど

強引で無茶な回答でありながら、聞き手はスカッとします。
今、現実によくあるような悩みをテーマにしているので
参考になる部分もあるかもしれません。






今年のNHK大河ドラマ西郷どん」は林氏原作だそうですが
どんなものでしょうか。
視聴率を狙うにはいいのかな。


私は林氏の作品は小説・エッセイともに大半を読んでいますが
氏の才能は、女の本質をリアルに鋭く描くところにあると思います。
ご自身の年齢に伴って、視点も変わってきて飽きません。

社会派小説や歴史小説にも取り組んでいますが
力及ばすといった印象です。