仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

‘東山魁夷展‘  国立新美術館  (六本木)

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12/3まで開催の
国民的画家 東山魁夷氏の生誕110周年の記念展です。

代表作がそろっていてすごいですが
一番は唐招提寺 御影堂のふすま絵が完全再現されていることです。
絵は別の館で見ることはできるけど
唐招提寺のふすま絵を全部見る機会がなかなかないでしょう。


会場は、作画時期やテーマによって分けられていました。
画家の人生を追体験するようで
味わい深いです。


見ていると脳内BGMとして
唱歌「ふるさと」が流れてきました。
日本人の情感を無条件につく
「郷愁」でしょうか、この気持ち。

眺めているとなんだか泣きそうになりました。
なんだろう、絵画鑑賞の感動とは違う、この衝動。

小説を読んだ時の感動に似ています。
会場最後の展示作品は「夕星」
氏が亡くなった年に書かれた絶筆です。
辞世の絵と呼びたいような作品です。

この絵を最後に会場を出る時は
本当に泣きそうでした。






他に思ったことは
氏の作品は、印刷との落差が少ないということ。

本では見たことあるけど、実物を見たのは初めて
という作品がいくつかありましたが
今までの印象とあまり差がありませんでした。

なぜだろう?
独特の明度の高い色使いや
デザイン的な輪郭のはっきりした構図などから
そうなるのかな。


それから、ディック・ブルーナ氏(絵本ミッフィーちゃん作者)の
イラストと通じるものがあるような気がしました。