2010-04-23 「そして誰もいなくなった」 アガサ・クリスティ[イギリス] 本/フィクション:外国小説 #読書 アガサ・クリスティの最高傑作とうたわれる作品です。 久しぶりに読みましたが、やっぱりすごいですね マザーグースの一編をモチーフにした一連の犯行は、 まさに芸術的犯罪と呼ぶにふさわしい。 島という孤立した舞台、詩の掲示、減っていく人形などが演出効果を高めています。 それから登場人物の心理の変化も興味深いです。 初めは状況を笑い飛ばしていたような人物も、 だんだん深刻になり疑心暗鬼に陥っていく…。 最後には自ら詩の結末をなぞるように行動し、 演出者のシナリオ通りに舞台は幕を降ろします。 読んだことのない方には、ぜひおすすめしたい傑作です。