仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

「ハリー・ポッターと謎のプリンス」 J・K・ローリング

ハリー・ポッターシリーズの第6巻です。
図書館で上下巻がそろっていたので借りました。
 
最終巻の一つ前なので、ストーリーはかなり緊迫しています。
 
 
 
 物語はドラコ・マルフォイの母ナルシッサとその姉ベラトリックスが
スネイプの家を訪ねる所から始まります。
ナルシッサの目的は、息子ドラコの命を守ることをスネイプに頼むことでした。
 スネイプが依頼を承諾した時、ナルシッサはスネイプにひざまずきます。
高慢な彼女がそんな姿を見せたことにとても驚きました。
 
 
 この物語の柱の一つは「母親の愛」であるように思います。
 
 そもそも母リリーがハリーをかばって命を落としたことから話は始まるのだし、
最終局面でヴォルデモートに殺されそうになったハリーをかばったのは
ドラコを心配するナルシッサでした。
 「母親」代表のウィーズリーおばさんは最後の戦いで、
敵のNO2ベラトリックスを倒します。
 シリーズ最大の伏線であるスネイプの真実は、ハリーの母リリーへの愛です。
 
 また、ヴォルデモートが悪の道しか歩めなかった理由は
「母親の愛」を受けることがなかったからではないでしょうか。
 
 そう考えると、この「母親」の存在無しにはこの物語は成立できないといえますね。
 
 
 
 
 全巻読み終えてからは、読み返す時スネイプに感情移入しながら読んでしまいます。
この巻ではタイトルにも登場するくらいで、活躍しています
 ダンブルドアから非常な信頼を受け、もっとも重くつらい任務を任され、
しかも誰からも評価を期待できない。
その報われない使命を支えるのは無償の愛・・・
本当にすごい人です! 
 
 
 
 
 ハリーとロンの妹ジニーがやっとくっつきます
最初から簡単にはそうならない所がこのシリーズのひねりのある所ですね。
 しかし、ヴォルデモートとの最後の戦いを前に、ハリーはジニーに別れを告げます。
ハリーの男気に感動です 
 
 ハリーを落とすための戦略といい、
兄ビルが狼人間にかまれた後の、婚約者フラーの反応をじっと観察していた所といい
ジニーちゃん、けっこう怖い女です
 
 
 
 
 ダンブルドアが亡くなる所は何度読んでも泣けますね。
最終巻で生き返る展開を期待してましたが、このシリーズは
そんなに甘くはないですね。