仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

『ラウンダバウト』 渡辺ペコ

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集英社女性誌「コーラス」に連載していました。全3巻。

 おおらかで天然の女子中学生 真(まこと)を中心に、
 中学生の日常生活を描き
 微妙なお年頃の人々の感情や心理を物語っています。
 といっても感動ものではなく、わりと淡々とした感じの文学的作品です。



中学生の女子といえば、危険物並みに取り扱いが難しい年頃。
そのビミョーな心の動きをうまくとらえています。


 体育の創作ダンスの授業で
  「あたしはねえ、心の底から 全国の大人の女性に問いたいよ。
   中学時代の創作ダンスの経験は、あなたの人生において何らかの
   役に立ちましたか?と」

 友達との会話をキャッチボールにたとえて、そつのない受け応えができているか
 を測り、返事がすべった時は「エラーだ」と落ち込んでしまったり。

 真面目でがんばり屋な子が、自分は周りから浮いていると悩んだり。



「ラウンダバウト」とは、回転木馬、まわりみち、環状交差点といった
意味があるようです。


個性的な作風なので、はまる人はとことんはまる作家さんだと思います。