仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

「なぜ、その人に惹かれてしまうのか?」   森川友義

副題は「ヒトとしての恋愛学入門」
出版社は 株式会社ディスカバー・トゥエンティワン
 
「恋愛」を学問として、科学的に分析した書です。
筆者は政治学専門の大学教授。
畑違いのようですが、関連性があるんだそうです。
 
 
「はじめに」から引用します。
 
 この本の内容をひとことでいえば、人間は、他の動物とまったく同じように、目を使ったり(いわゆる「見かけ」で すね)、鼻で嗅いだり、耳で聞いたり、舌で゙味わったり、皮膚で感じたりして、相手を吟味しているということで  す。しかし、多くの場合、人はこうした行為を無意識に行っています。そのため、ある日突然、天から恋の天使 が舞い降りたかのような感覚になりますが、実際には、自分の五感(視覚、嗅覚、聴覚、味覚、触覚)を最大限 駆使して、異性を選んでいるのです。その厳正なる吟味に合格した相手に対してわきでてくるのが恋愛感情で あり、その一連のプロセスこそが人の恋愛メカニズムなのです。
 
 
 
「科学」からもっとも縁遠いと思われるような「恋愛」を
学問的に解いていることが興味深いです。
 
内容は全て科学的データに基づいて考察されていることだし、
文章もわかりやすく書かれていて、内容が頭にすっと入ってきます。
具体的に「モテるためにはどうすればよいか」という方法論にも
触れています。
 
ただし、結論としてはややこじつけがましいかな、と思えることもあるし、
筆者自身も、実験データの中には信憑性に疑問があるものもあると注記しています。
 
 
 
 
「恋愛が苦手」という方、進行中の恋愛に悩んでいる方など
読んでみると、「人間も動物なんだ」と肩の力が抜けるかもしれません。
あまり構えずに気楽に読んでみてください。