仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

相模薪能  寒川神社

 
 
8月15日に行われた 寒川神社薪能です。
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会場一時間前にはずらーっと並んでいました。
何時間も前から並んでいる人もいたとか。
 

 
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 本殿前に舞台がしつらえられていました。
お能の起源は寺社の客寄せのアトラクションですから
こういう舞台が本来なのでしょうね。
 
東日本大震災の募金をつのったりしていました。
それは良いことなのですが、舞台にでかでかと横断幕をはるというのは
芸術として考えた場合、どうなんでしょう。
せめて舞台正面ではない場所にしてほしかった・・・。
 
 
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5時半開始です。戦没者慰霊のための会ということで、
演目が始まる前に儀式がいくつか行われました。
 
まず神職の方が舞台のお清めをしました。
その他、舞台両脇のかがり火に火を入れたり、巫女さんの舞があったり
いかにも神事らしい諸式に、雰囲気が盛り上がりました。

だんだん空が暗くなって、かがり火が映えてきたり
時の移り変わりが自然に感じられるのも素敵でした。
 

 
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能「巴」  狂言「樋の酒」 能「舎利」 の順で演じられました。
 
 
「巴」はやはり後半の舞のシーンが印象的でした。
 
前半とは装束を変えて、エンジの着物にオレンジの袴で登場した時
「わっ、美女!」とびっくりしました。
長刀を振りかざして戦場で闘う段はりりしくて
男装の麗人、オスカル様を連想しました(笑)
 
でも、愛する木曽義仲を想ってよよと悲しむ所では
嫋々とした風情でいかにも女らしく、せつなかったです。
 
最後に烏帽子をとってから退場する所では
女性としての巴で終わるんだなあという感じがしました。
 
 
狂言お能に比べるとやっぱりわかりやすいですね。
筋もコミカルだし、眠気覚ましに良いタイミングです
お能を一番見ると疲れて眠くなりますから。
 
 
 
「舎利」は場所柄にあった演目でした。
舞台はお寺で、神や仏が相争うという筋ですから
舞台の背後に神殿が控えているのがぴったりでした。
 
 
 
 
 
野外能は初めてだったので、満喫しましたが
終わった後はぐったり疲れました。
 
会場前に、暑い屋外で並びましたし、
開演後も暑いままですし(夜になってもやっぱり暑い)
蚊と闘ったり、雨の心配をしたりと
環境的には厳しいですね。
 
屋内会場では得られない感興があるので
それでも見る価値は十分ですが
初心者にはお勧めしないですね~。