「きものがたり」 宮尾登美子 [文春文庫]
芸道小説の大家 宮尾登美子氏の着物エッセイ
ご自分がお持ちの着物について、月ごとにテーマを決めて12の章立てで
語られています。
1月:礼装 2月:羽織 3月:訪問着 4月:桜のきもの 5月:大島 6月:縞のきもの
7月:薄物 8月:帯 9月:刺繍のきもの 10月:絣のきもの 11月:色無地 12:絞り
総カラーの写真ページがたくさんあって、ぱらぱら眺めているだけで楽しいです。
お着物の参考書としても役に立ちそう。
お手持ちの着物で、和服の概括ができちゃうなんて、さすがです。
一月:礼装
帯
やっぱり古典的な、オーソドックスなお好みかな、という印象です。
それぞれのお着物にまつわるエピソードが語られています。
幼い頃の思い出など。
作品との関わりや他の作家さんとの交流なども出てきます。
宮尾ファン必読の書ですね。
私は着物が好きですが
衣服としてきれいというだけでなく
その文化的背景も含めて好きです。
着物関連の本はいろいろありますが、
美的鑑賞と文化的論述を両立させている本はなかなか
ないように思います。