「きもの美 選ぶ眼 着る心」 白洲正子 [光文社知恵の森文庫]
白洲正子氏は、日本の古典芸能・美術に造詣の深い文筆家
夫は白洲次郎氏
この本は正子氏の着物哲学を語ったエッセイで
着物や古典に関心の高い方々にとって、古典的名著のようです。
一般的な人向けに書かれているのでわかりやすい文章ですが、
やっぱり着物に関心のある方が読んでおもしろい本でしょうね。
着物各種の魅力や、着るときの心得などが語られています。
くれぐれも、年齢より自分に似合うということ、全体の調和を考えること、
きものの上手な買い方といって、それ以外にはありません。
正子氏のご息女牧山桂子さん他がまとめた
「白洲正子のきもの」という本は
フォトエッセイというような体裁です。
正子氏の死後、その形見の着物の写真を集め、
正子氏の著作の文章や親しかった人の語りを添えるという
追悼集のような雰囲気です。
ページをめくっていると自ずと背筋が伸びるような気持ちになり
まさに「哲学」が伝わってくるようでした。