「じゃじゃ馬ならし」 シェイクスピア [イギリス]
シェイクスピアの作品としては、小品の喜劇短編
つむじまがりの乱暴者で、嫁のもらい手がなく父親がもてあましていた娘カタリーナを
骨太な男性ペトリーキオが調教して従順な妻に仕立てる
というフェミニストが頭から湯気をだして怒りそうなお話し。
私はジェンダーを重視してないので、あまり気になりませんが。
学生のころ、シェイクスピアを読みかじった中でも好きな作品だった記憶がありました。
読み返してみたら、理由がわかりました。
ペトルーキオが好みだったんです
彼の「調教ぶり」は大胆で、
一見男性の横暴な腕力で女性を屈服させたようですが
一つ一つの行動をよく考えると、
カタリーナを傷つけるような言動はとっていないんです。
横暴な振る舞いは目的達成のための演技で
その底には妻や周囲の思いやりが流れているのがわかります。
カタリーナをこらしめるために、いっしょに苦しい思いをしていますし。
こういうタイプには弱いんです、私
大体、妹をしばりつけたり、男性を楽器で殴るような女だったら
調教されたところで文句いえないんじゃないでしょうか。
調教中のエピソードは
どたばたコントを見るようで、愉快です。