書道博物館 東京 根岸
元々は、画家・書家 中村不折氏が作った博物館で、氏のコレクションを展示しています。
個人でこれだけの施設を作っちゃうなんてすごい。
中村不折という人物は知らなかったのですが、
実はいろいろ活躍していた方だったのです。
などを手がけています。
明治の文豪と親交が深かったそうです。
「吾輩ハ猫デアル」上編 挿し絵
開催中の企画展は、近代日本の有名作家の直筆の書です。
中村不折宛の書簡が多かったです。
などなどそうそうたるメンバーです。
夏目漱石の書が好きになりました。重々しい感じ。
与謝野鉄幹の書は、繊細で女性的な雰囲気でイメージぴったりです。
森鴎外の遺書の複製がありました。
かの有名な「岩見人森林太郎として死すことを欲す」(だったかな?)のくだりが
ありました
夏休みということで、
子ども向けのワークショップが実施されていて、
展示の説明文もわかりやすく書いてあってよかったです。
常設展示では、紙本以外の書、つまり石碑や青銅器など金石類に記された文字資料が
並べられています。
中国の古い書を本で見ると、みな黒地に白抜きの文字です。
それは石碑に刻まれた文字をガリ版刷りのように紙に写しているからです。
その元になる石碑の実物をみたのは初めてなので、感動しました。
考古学的にも重要であろう資料がずらりと並んでいました。
こういう展示がいつでも見られる博物館は、全国にもなかなかないだろうと思います。
書道に興味がある方にはぜひ一度行ってみてほしいです。
館内のお知らせ文は、みな直筆の書なのです。
格調高いです。さすが
お土産絵はがき
私の好きな顔真卿の書です。
この書の完全複製(巻物)が売っていました。一万円。
かなりぐらっときましたが、こらえました
お向かいには、正岡子規庵がありました。
そういえば、根岸に住んでいてそこで亡くなったんでしたね。
写真を見たら本当に似てるかも。
「根岸を散歩しよう」というキャッチフレーズで
まちのあちこちに子規の俳句をはってあるそうです、が・・・。
鶯谷駅を降りたのは初めてでしたが
こんなに風紀のよろしくない土地柄だとは
夜は絶対歩きたくないです。