仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

角川ソフィア文庫 ビギナーズクラシックシリーズ 「新古今和歌集」

角川文庫の教養版から出ています。
最近はどこの会社も、普通の文庫とは別にこういう路線をたてているのかな。
 
 
「ビギナーズクラシック」シリーズということで
かなり幅広く出しています。
日本・中国の古典の有名どころは網羅している感じ。
 
 
新古今和歌集」を読んでみましたが
代表的な作品を抜粋して、わかりやすく説明しています。
和歌の一通りの基礎知識の記事もあるし
まさに入門編。
 
大人が古典を読んでみようと思う場合に、ちょうどいいシリーズだと思います。
値段も本の重さも手軽です。
子ども向けの古典入門はたくさんあるけど
大人が手に取るには恥ずかしいですよね。
 中高生にもお勧めできます。
 
 
 
 
 
 
新古今和歌集について
 
三大和歌集(万葉集古今和歌集)の一つだけど
「技術的に高度になりすぎて、心情がこもっていない」とか
とっつきにくいような評価が定番でしたが
その通りだと思いました
 
 
万葉集は、まだ技巧も発展途上だし
詠み人知らず(庶民)の歌なんかは
誰にでも理解しやすい素朴な心情を詠んでいたりするから
古文の知識さえ多少あれば、楽しめそうです。
 
古今和歌集は、技巧も発達しているけど
歌の意味を覆い隠すほど難解ではないです。
心情的にも平安貴族はみなこういう精神生活だったのかなあ
と感情移入できました。
季節を愛でる心は現代にも通じますし。
 
新古今は、和歌の専門家の自己顕示合戦という印象で
作品を理解するには高度な知識教養が必要だし
なんか疲れます。
 
さわりしか読んでないので
もっとちゃんと読んでいけば違う感想をもてるかも
しれないのですが、そこまでする気になれませんでした