『プロチチ』 逢坂みえこ [講談社]
2巻まで出ています。
主人公 徳田直は、専業主夫&0歳児の父
編集者の妻 花歩に代わり、息子を育てる。
直は会社員だったが、人間関係がうまくいかず離職している。
そんな彼の育児、
このようなテーマが男性漫画誌に連載されるようになったとは
時代だなあと感じます。
直の七転八倒の育児ぶりが細かく描かれていて、興味深いです。
苦労の連続なのですが、
女性でも初めての育児は大変だし、男性ならなおさら。
育児における彼の苦労の主因は障害ではなく
「育児は男性一般に不向き」という方じゃないのかなあ。
描き様によっては、深刻なテーマなのですが
全体にほのぼの感がただよっているのは
直と花歩の愛情ゆえなのでしょうね。
職場復帰一日目の夜、帰宅するなり
夫から、自分の障害を発見したという報告を受ける花歩ですが
まったく動揺せず、「ところで晩ご飯は?」という反応。
なかなか大人物です。
その後、「自分は良い夫ではない」と落ち込む直を
やさしくフォローする花歩。
その人の人格を左右するのは障害ではなく
愛情や信頼関係なんだなあと思う次第です。