『雪花の虎』 東村アキコ [小学館]
上杉謙信が主役の戦国時代物
3巻まで出ています。
作者の東村アキコ氏はすっかり売れっ子になりましたね。
多作でも作品の質を落とさない所がすごい。
上杉謙信が女だったという設定ですが
創作ファンタジーというわけでもありません。
史学上の一つの説としてあるようです。
作中でいくつか根拠が紹介されていますが、なるほどと思えます。
有名なエピソード「敵に塩を送る」
私、納得いかなかったんです。
戦っている敵を助けるなんて、自分の部下にしたらいい迷惑。
美談じゃなくて偽善だろう、と。
でも女性のことだと思えば腑に落ちました。
女性は感情の生き物ですから。
謙信=女性説、支持します。
戦国武将物としておもしろいですが、
時々、東村ギャグもちりばめられていて堅苦しくはありません。
イケメンキャラが多数登場して、
萌えツボも押さえられています。
歴史物がお好きな女性にはぜひお勧めです。
私のツボは、謙信の育ての兄 僧侶 宗謙 との関係性かな。
まだ少年(少女)の謙信のキャラもいいです。
わんぱくガキ大将なのに、父上のおひざにのりたがる所とか。