仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

‘速水御舟の全貌 ー日本画の破壊と創造ー’   山種美術館(恵比寿)

12月4日まで開催の、開館50周年特別展

大好きな速水御舟展、張り切って行ってきました。
全ての展示が御舟作品ですから
幸せでした~

有名な作品がずらっと並んで圧巻です。
代表作はそろっていたようで
なかなかない機会です。


見たことのない作品もあって楽しかったです。
関東大震災のあとの瓦礫の風景を書いた小品がありました。
御舟の絵は「美」を追求したものばかりなので
意外でした。

未発表だったそうだし習作なのかもしれませんが。
リアルに廃墟って絵でもなかったし。


見たことのある作品も多かったですが
その時々で、印象が変わるのがおもしろいです。

今回、一番心に残ったのは
屏風の「名樹散椿」
やられた!って感じです。
胸ばくばく。



今更のように気づいたのは
作風の特徴。
他の近代日本画家と比べて
はっきり違うのはなぜかというと
写実的だから。

画材や画法は日本画だけど
表現が写実的なんですね。
日本画って写実を追求するものじゃないから
そこが違うんだな。

全ての作品が写実的ではなく
一見写実だけど
実は、違う角度から見たパーツで構成された
風景画というのもありました。

ピカソは特殊な空間把握能力を持っていたから
あの独特な絵が描けたという話を聞いたことありますが、
御舟もそういう素養があったのかな。





前後期で作品替えがあるそうだし
もう一回行きたいなあ~