『3月のライオン』 羽海野チカ [白泉社]
実写映画、公開中です。
テレビアニメも放送中。
「ハチミツとクローバー」でメジャーになった作者の
将棋漫画。
いや、家族物というべき?
「ハチミツとクローバー」の次にこの作品が始まったときには
物議をかもしたものです。
「なぜ将棋物なのか?」
前作は、美術大学生が主人公の青春ラブストーリーだったから
えらい違いですよね。
私はそれより「なぜ青年誌連載なのか?」の方が気になりました。
前作は女性誌だったのに。
絵柄もストーリーも女性物なのに青年誌連載の作品って
他にもありますが、何が狙いなんだろう??
まあ、しばらく連載は続いているので
需要はあるのでしょうけど。
雑誌より、コミックス買い層狙いかなあ?
もしかして。あかりおねーさんが巨乳のナイスバディなのは
読者サービスなのでしょうか。
長女あかり
三女モモ
主人公 桐山零は 10代後半でプロの将棋士。
幼いうちに家族を事故で失い、
父の友人である将棋士の家に引き取られたため
将棋士を目指さざるをえず、未成年だが自活しているという
事情をもっている。
孤独な生活を送る零の心を、近所の三姉妹一家がほぐしていく・・・
というようなストーリー
読んでみると「やっぱりハチクロ系だよねえ」と思います。
多人数のキャラを描いた人間群像もの、疑似家族ものというか。
自分が将棋がわからないので、将棋シーンはスルーして読むので
余計そう思うのでしょうけど。
この作家の魅力はやっぱり多様なキャラクターかなと思います。
三姉妹(20代長女、高校生次女、幼児三女)をとりそろえたのは
青年誌読者向けでしょうか。
棋士もたくさん出てきて、それぞれキャラが濃い。
棋風の違いまでわかると、さらに深さが読み取れるのかもしれません。
私はトトロ・おぼっちゃま・二階堂君が好きです。
それから隅倉九段。
マッチョで武士系で30cmの足で壁に穴をあけるのに
対局中にケーキ3個を手づかみで平らげる所がツボ。
ほのぼの三姉妹も、実は複雑な家庭の事情を背負っていたりするし。
零君の甘酸っぱい片思い(二女ひなたへの)の展開も楽しみ。
長女あかりの幸薄そうな人生の行方が気になるなあ・・。