仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

少年・青年漫画における読者サービス

少女・女性誌出身の女性漫画家の作品が少年・青年誌に掲載されることも
珍しくなくなりました。

男性作者の漫画より読みやすいので
手に取ることが多いのですが
ある共通点?に気づきました。

やっぱり男性読者をひきこむための演出があるのかな、と。





青年誌「ヤングアニマル」掲載の、将棋漫画「三月のライオン」では
三姉妹が登場し、長女がマドンナ的位置づけなのですが
優しげな美女であるまでは当たり前としても
その上に「巨乳」なんです。

女の立場からは「なぜ巨乳??」と思うのですが
これって読者サービス?
昼は妹の母親役として所帯じみた暮らしで
夜は銀座のホステス
という設定はまさしくサービスでしょうか。

この作者が「ハチミツとクローバー」の後に
将棋漫画、しかも青年誌連載というのは疑問でしたが
(だって前作は絵柄もストーリーもバリバリ少女漫画)
連載を軌道に乗せるために、サービスポイントつけたのかなあ?
と思いました。




月刊少年マガジンに連載中の、津軽三味線漫画「ましろのおと」は
スタートは東京のインディーズバンドとの絡みという
三味線っぽくない設定から始まります。

いきなり伝統芸能まるだしのストーリーだと少年読者がついてこないので
若者向けの設定から始めたのかなあというのはわかります。
が、バンドボーカルの彼女はタレント志望のかわい娘ちゃんで
やっぱり「巨乳」。
この娘が主人公(田舎のぼくとつな16歳男子)と絡むというのが
男子読者のツボなんですかねえ。





週刊少年サンデーの連載中の、「舞妓さんちのまかないさん」は
ほのぼのお台所漫画なので「サービス」とは無縁かと思えば。

主人公キヨちゃん(16歳天然系女子・祇園の屋形で食事作りをしている)が
いつもショートパンツなんです。
夏ならともかく、真冬の厳寒京都で上は分厚いセーター着てても
ショートパンツ。

さわやかサンデーの読者男子だったら
巨乳おねーさんよりも、癒し系少女の生足がツボなのでしょうか。







それで、逆(女性誌の男性作者作品)はどうかなと
考えてみたら。

いないんです。
男性作者が。
思いつかない。

故 和田慎二氏とか 魔耶峰央 御大(パタリロ作者)とか昔の弓月光
くらいしか思い出せない。

う~む。ジェンダー思想では
乗り越えられない壁が男女間にはあるのでしょうか。。。