仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

‘琉球 美の宝庫‘展  サントリー美術館  (六本木)

イメージ 1

9月2日まで開催の
琉球王国の美術展です。

琉球(沖縄)は東アジアの島々の小国で
大国のはざまでの苦難の歴史があります。

中国や東南アジアとの交易もあり
美術的には各国の影響を受けているようです。

作品を見ていると日本画に似てるけど
微妙に色彩が違うとか、
これが中国っぽいとか
おもしろかったです。

比較文化学の対象として
興味深そうです。


しかし。
研究のための資料が少ない。
日本で唯一アメリカ軍に上陸された沖縄戦
破壊されたから。

現在でも「日本」のために犠牲を強いられ続けている
沖縄のことを思いました。
翁長沖縄知事の冥福を祈ります・・・。






技法的に日本と違いがあるのは
原材料や風土の問題だろうと思いますが
デザイン、美意識的にも違いがやっぱりあります。

多色のビーズを作ってそれを並べることで模様をデザインした装飾は
日本でも可能な技法と思いますが
見かけないです。

一番印象に残ったのが
衝立みたいな家具で
日本だったらすだれみたくなっている部分が
絵画的な装飾部分になっているのですが
そこは細い多色のガラス棒が並べてつるしてあるんです。
色の違いでデザインを表現しているのです。

これは日本の芸術にはない発想と思います。
むしろイスラム美術に近い?

イスラム美術は具象的なデザインはなく
幾何学模様が発達していますが
沖縄の布地も幾何学模様的な所があります。
紅型とか絣とか。