仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

一月の漢詩


  偶成     朱熹

少年老い易く 学成り難し
一寸の光陰 軽んず可からず
未だ覚めず池塘 春草の夢
階前の梧葉 已に秋声

         


        ぐうせい    しゅき
  • しょうねんおいやすく がくなりがたし
  • いっすんのこういん かろんずべからず
  • いまださめずちとう しゅんそうのゆめ
  • かいぜんのごよう すでにしゅうせい




 若者はアッという間に年をとってしまい、学問はなかなか完成しにくい。だから、少しの時間でも軽軽しく過ごしてはならない。
 池の堤の若草の上でまどろんだ春の日の夢がまだ覚めないうちに、階段の前の青桐(あおぎり)の葉には、もう秋風の音が聞かれるように、月日は速やかに過ぎ去ってしまうものである。