‘トルコ至宝展‘ 新国立美術館(乃木坂)
5月20日まで開催中
イスタンブルのトプカピ宮殿博物館の収蔵品の展示。
オスマントルコ帝国時代の美術工芸品です。
会場はトプカピ宮殿をおもわせるような設営になっています。
壁紙がトルコのタイル風だったり、飾り窓の奥に展示品があったり。
会場を歩いているだけでも、雰囲気が楽しめます。
展示品の印象は「宝石ギラギラ」
宮殿内の調度や物品は、一面宝石で飾られているものが多いです。
時価いくらになるのか、気が遠くなりそうなくらいです。
さすが最盛期は世界有数の帝国だったトルコ。
そして「やっぱりイスラムなんだな」と思いました。
チューリップ(ラーレ)の模様・文様を特集したスペースがありました。
トルコにとってチューリップは特別な意味をもつ花で
それは、日本人が桜が好きであるような情緒的な理由だけでなく
イスラムの信仰にとって神聖な意味をもつからだそうです。
いろいろな場面で用いられており
チューリップ専用の花瓶の種類があるくらいでした。
ちなみにトルコのチューリップは日本の一般的なイメージとは
デザインが違います。
布の模様にもたくさんありましたが、いわれないと
チューリップだとはわからないかもしれません。
国内の展覧会では見られない品々で楽しかったですが
難点は解説が不足であることでした。
日本人は一般的にトルコの知識が少ないので
基礎用語の解説をもっと掲示してほしいです。
展示品の解説はところどころにありましたが
解説文の用語の意味がわからないのです
会場内の資料映像やホームページ上の資料を
見ておくと参考になります。
篠原千絵氏の漫画「夢の雫、黄金の鳥籠」がコラボしていたのが
面白かったです。
今回初めて認識したのですが
ヒュッレムも歴史に名を残すような人物だったようです。
この漫画は今も連載中ですが、できればヒュッレムの生涯を描くまで続いてほしいものです。
掲載誌がマイナーな雑誌なので、廃刊にならないか心配ですが。