仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

「手で書いた日本語 心にしみる『生字』」 泉秀樹 [文芸社]

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日本語の「書」を集めた写真集ですが、有名な作家の作品とは限りません。
古い時代から最近のものまで。紙に書かれたものから木の看板、皿の飾り文字まで。
額に飾るような芸術作品から、普通の人の手紙・メモ書きまで。

作者は、コンピューター万能の世の中に対して、
 
          「手書き文字」には、いかに強い力があるか、
                    言葉にできない大切ななにかがつまっているか
ということを訴えたくて、この本を作ったそうです。

  
私もパソコンがなければ生活はできないけれども、それとは別の価値を持つ手書きの文字を
失いたくはありません。  
「字は人なり」ということわざは、アルファベットを使う西洋にはないと思います。
日本において文字は、機能性・実用性とは別の文化的価値を持っています。    
筆文字の時代には字を見ただけで、その書き手を判断できたというくらいですから。

この本にはすごく感動しました。買って手元に置きます。




【画像1】本の表紙。
   宮沢賢治の家の伝言板富山県八尾町の‘風の盆’のぼんぼり、那覇名物‘のまんじゅう’など。

【画像2】豊臣秀吉の辞世の句
         つゆと落ち つゆときへにし わが身かな
         なにわのことも ゆめの又ゆめ      松

【画像3】俳優 笠智衆の絶筆
         さわらびが にぎりこぶしを ふりあげて
         山のよこつら 春風ぞふく        笠 

【画像4】 8歳の女の子がおばあちゃんに書いた手紙


【画像5】 鹿児島県市来町のおそばやさんの貼り紙


【画像6】 鎌倉市源頼朝の墓 お賽銭の勧誘札  


【画像7】 徳川家康の署名と花押


【画像8】 菊池寛が高校生の長男に贈った色紙


【画像9】 結婚前の女性が、両親に書いた感謝の手紙


【画像10】 昭和二十六年の学校の通信簿の、担任教師と母親の通信文