仁美のヒトミ

趣味(読書、芸術鑑賞)の記録を主に、日々の雑感などをつづります。

長谷寺

通称:長谷観音
奈良時代の創建で、鎌倉の中でも古いお寺です。
 
 
入り口横に新築のお土産屋さんや立派な駐車場があって、地味な高徳院(大仏寺)とは違う印象です。
拝観料は300円。高徳院より100円高い、なるほど(笑)
 
入り口を入ると、まずはしゃれた庭園。
凝った造りの池など、全体的に新しくてピカピカです。
寺=古くてボロ、という先入観のある私には違和感のある空間。
よっぽど収入があるんだな~。
 
階段を上がって、ご本尊がおわす観音堂に向かいます。
途中に掲示板がありました。
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お守りはともかく、「お寺のスイーツ」って・・・。
境内でこんな宣伝ポスターを見たのは覚えがない。
 
 
観音堂の入り口には
「脱帽(しなさい)」という注意書きが目につくように示してありました。
 
観音様にお参りした後
ご朱印をいただこうと受付にいったら
貼り紙がありました。
 「御朱印御朱印帳で受けるものです。(紙一枚に書いては渡せない)
 帳を忘れた、重いから持ってこなかったなどという不謹慎な態度で
 いただこうということは許されません。」
と、このような内容。
 
御朱印というのは寺社を参拝した証しで
(たとえが悪いですが)記念スタンプのようなものです。(有料)
自分の御朱印帳を持参して書いていただくのが筋ですが
持ってなければ、一枚の紙に書いたものをいただけるのが当たり前だと思っていました。
今までそんな貼り紙をしているお寺社を見たことはありません。
朱印の種類別(どんな用紙に書くか)の料金の表も貼りだしてありました。これも他では見たことないです。
 
その前に高徳院ご朱印をいただいた時、「朱印帳がありません」と言ったらすんなりと
紙一枚に書いたのをくれました。
 
 
 
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これは観音堂入り口です。
現代作家の‘作品’だという観音像が展示されていました。
段ボールの細片で形造った像をライトで照らしています。
ライトは色がさまざまに変化し、日が落ちてから見ると繁華街のネオンのようでした。
 
段ボールとライトの観音像を、よりによって歴史ある本物の観音さまのお堂前に
展示するなんて・・・。
‘アート’に関するとらえ方は人それぞれですが、
敬虔な信仰心の表れとは受け取れない私は頭が古いでしょうか。
 
 

掲示板の「お寺のスイーツ」は、
観音堂近くのお食事処で販売していました。これも新築の、独立した建物です。
そこの入り口にも掲示がありました。
「お手洗いだけの使用はお断りします。外のお手洗いをご使用ください」
観光地のレストランによくある注意書きですね。
 
観音堂の裏手は「散策路」があり、
あじさいの満開時の写真付きの表示板がいくつもありました。
 
そもそも今回このお寺に来ることにしたのは
紅葉の夜間ライトアップをしている特別期間だからです。
それって宗教的な活動とみなされるんでしょうか・・・。
 
 
 
 
 
 
 
 
私は名所旧跡が好きで、全国各地で寺社参拝をしています。
京都や奈良の高名な由緒あるお寺社もたくさん見ています。
一口に高名といっても、やはり受ける印象はさまざまです。
すっかり観光地と化してしまっている所、厳しい修行の地で観光客は寄せ付けない雰囲気の所、
現役の宗教団体として暖かく参拝客を迎えてくれる所、などなど。
 
宗教団体とはいえ、時代的に地域経済の活性化を考える必要などもあるでしょうし、
営業的な活動をすべきでないと、よそ者が無責任にはいえないと思います、が。
 
お参りをして、これだけ気持を荒らして帰ってくることになったのは
このお寺が初めてです。
非常に印象に残りました。